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交通事故の示談で適正な示談金を受け取るための流れと見落としやすい注意点

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交通事故の治療費

交通事故の治療費

2026/09/20

交通事故の示談を進める際、適正な示談金を本当に受け取れているのか、不安に感じたことはありませんか?交通事故は突然の出来事である一方、通院や治療、保険会社との交渉など、慣れない手続きや煩雑な手続きをしなければなりません。過失割合、慰謝料、後遺障害の有無等で妥当な内容でないと後悔につながることも。本記事では、交通事故の治療費について、失敗を未然に防ぐための重要なポイントを専門的かつわかりやすく解説します。知識と備えを持つことで、適正な条件で納得のいく解決が目指せます。

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目次

    交通事故の治療費は誰が医療機関に支払うの?

    一般的には加害者側の任意保険会社が支払う

    一般的に、治療費は加害者側の保険会社が支払います。この対応を「一括対応」といいます。

    一括対応の場合、被害者は治療費の支払いをすることなく、治療に専念することが可能です。

    他方、加害者側の保険会社が一括対応をしない場合には、被害者が治療費を立て替えて支払わなくてはならなくなります。一括対応をしない場合として以下のケースが考えられます。

    • 加害者が任意保険に加入していない場合
    • 加害者が一括対応を拒否した場合
    • 被害者の過失割合が大きい場合(4割を超える場合)
    • 加害者が任意保険の適用条件を満たさない場合

     

     

    治療費として賠償が認められない範囲

    以下のケースでは、交通事故の治療費が被害者の自己負担となるので注意しましょう。

    交通事故と治療の因果関係がない場合

    交通事故の損害賠償の対象となるのは、事故と因果関係がある損害に限られます。そのため、事故と治療との間に因果関係が認められない場合は治療費の請求が認められず、自己負担となってしまいます。

     

    因果関係の有無で主に問題となるのは、「症状固定」です。症状固定とは「治療を続けても症状が改善する見込みがない」状態に達することをいいます。

    症状固定前の治療は、症状が改善する治療として交通事故との因果関係が認められますが、症状固定後の治療は、症状が改善しないのにも関わらず治療を受けたとして因果関係が否定されることになります。

     

    症状固定は原則として医師の判断によりますが、保険会社が早期での症状固定を主張し、治療費の打ち切りを伝えてくるケースも少なくなく、問題になることが多々あります。

    医師の許可なく接骨院等に通院した場合

    接骨院や鍼灸院などで施術を受けた場合の費用については、医師が治療のために有効かつ相当と認めた場合に限り、損害賠償の対象となります。

    そのため、医師の許可なく接骨院等に通院した場合に、自己負担となる可能性があります。

    治療の際には保険会社が一括対応をしていたにも関わらず、その後訴訟となり、主治医が接骨院への通院を許可しておらず、また治療の有効性を否定した事例で、接骨院の治療費が自己負担とされてしまった事例が実際に存在しています。

    過失割合に応じた負担

    被害者にも過失がある場合は、過失割合に応じた治療費を自己負担しなければなりません。

    治療費が100万円かかり、被害者に2割の過失があるケースでは、治療費の2割に相当する20万円が自己負担となります。

     

    被害者に過失割合があっても、一般的に一括対応がなされます。その場合、保険会社が一旦、治療費全額を病院に支払い、その後の示談の際に、治療費の自己負担分が差し引かれることになります。

    被害者の過失割合が大きいほど、治療費を自己負担すべき割合も高くなります。一般的に被害者の過失割合が4割を超えると、保険会社が任意一括対応を拒否する可能性が高いことにも注意が必要です。

    保険会社から一括対応の打ち切りを打診された場合の対処法

    治療開始から一定の期間が経過すると、保険会社から「もうそろそろ症状固定の時期ですので、●月末をもって、治療費の支払いをストップさせていただきます。」等と、一括対応の打ち切りを打診されることがよくあります。

    そのような時はどのように対処すべきでしょうか。

    治療継続について交渉する

    まずは、主治医に、医学的見地から症状固定の時期について質問・相談してください。

    保険会社は通常、主治医の見解や治療・投薬内容、事故の規模・態様から、症状固定の時期を判断した上で、打ち切りの打診をしてきますが、その判断が正しいとは限りません。

    主治医に、治療継続の必要性を質問・相談し、主治医が治療を継続する必要があると判断した場合には、その旨を保険会社へ伝えてください。そうすれば、保険会社が再度、主治医の見解を聴いた上で、治療費の支払いを継続してくれる可能性があります。

    弁護士が保険会社と交渉し、治療費の支払いが継続されることが少なくありませんので、ご自分で保険会社と交渉するのが困難な場合や交渉したものの断られてしまった場合には、弁護士にご相談ください。

    治療費を立て替えて治療を継続する

    保険会社が一括対応を打ち切った場合、治療費を立て替えて支払い、治療を継続するのもひとつの方法です。なおその場合には、健康保険に切り替えて窓口での支払い額を抑えるようにしましょう。

    保険会社が症状固定と判断し打ち切ったとしても、その判断が誤りであった場合には、立て替えて支払った治療費について後から賠償を受けることができます。他方、保険会社の症状固定の判断が正しい場合には、立て替えて支払った治療について賠償を受けることができなくなるというデメリットがあります。

     

    症状固定で重要なのは主治医の判断ですので、主治医に、医学的見地から症状固定の時期について質問・相談し、治療を継続するのか否かを決定してください。

     

    交通事故の治療費を立て替えるときに利用できる制度

    被害者側が治療費を立て替えなければならない場合に利用できる制度を紹介します。

    健康保険

    ご自身の健康保険を利用することで、自分の窓口負担割合に応じた負担額で治療を受けることができます。なお健康保険を利用して交通事故の治療を受ける場合には、健康保険組合等に「第三者行為による傷病届」を提出する必要があります。

    ただし、通勤中・仕事中の交通事故だった場合、健康保険を使うことはできないため、注意が必要です。
    通勤中・仕事中の事故は、労災保険の対象となるところ、労災保険は健康保険に優先するため、労災保険を利用しなければなりません。健康保険を利用して治療を受けてしまった場合には、労災保険への切り替え手続きが必要になります。

    自賠責保険の仮渡金

    自賠責保険の仮渡金制度とは、交通事故の被害者が必要とする当座の出費に対して、速やかに保険金が支払われる制度です。被害者がひとまず必要な費用が必要な場合に、まとまった金額を自賠責保険会社に支払ってもらえる制度です。

    仮渡金の申請先は、加害者側の自賠責保険会社です。請求を行う場合は、加害者側の自賠責保険会社に問い合わせて、必要書類を送付してもらいましょう。

     

     

    人身傷害保険

    人身傷害補償保険とは、交通事故の被害に遭った場合に、過失割合に関わらず、死亡や怪我について保険金が支払われる保険のことです。

    ご自身で人身傷害補償保険を契約している場合、保険から治療費等が支払われますが、受け取ることができる保険金の金額は契約の内容によって異なります。ご自身が加入している保険に人身傷害補償保険が付いているか確認してみましょう。

    まとめ

    交通事故の治療費は、原則、加害者側の保険会社に請求できます。

    しかし、相手方の保険会社が治療費を支払ってくれない、治療中であるにもかかわらず支払いを打ち切ってきたといった場合など、お困りの場合は、弁護士に相談することをおすすめします。

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